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【中国】「立憲民主」「司法権独立」に剣を抜く、最高裁院長発言と「政権の安全」

配信:2017-01-18

 1月14日、中国最高人民法院(最高裁)の周強院長は全国高等法院院長らの座談会で、「西側諸国の『立憲民主主義』や『司法権の独立』などという誤った思想や潮流には、いよいよ剣を抜く時がきた」と述べ、共産党の指導を徹底するよう求めた(中国メディア)。

 
 最高裁の長として、「立憲民主主義」や「司法権独立」に剣を抜くと堂々と露骨に語ることは、日本人の常識ではさぞかし考えられないだろう。それこそ日本やアメリカなら進退の問題になりかねない。

 
 しかし、周強氏は最高人民法院院長でありながらも、共産党幹部である以上、むしろその発言は射程範囲内で正常なものだ。それよりも、その文脈を辿っていくと、国家や政権の安全を守る必要性を強く主張するところに注目してほしい。

 
 「政権の安全」

 
 1月12日付新華社ニュースによると、習近平主席が近日重要な指示を行い、「2017年は我が党と国家にとって歴史的特殊かつ重要な意義をもつ1年となる。国家政治の安全、特に政権の安全、制度の安全を至上命題とし、各種の対立問題に予測・予知・予防能力を高めなければならない」と強調した。

 
・・・(以下略)

 
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