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【中国】李嘉誠ファミリーが大陸撤退か、二男のPCCWが複合施設売却

配信:2014-04-15

 香港の通信大手、電訊盈科有限公司(PCCW)傘下の不動産会社、盈科大衍地産発展有限公司(PCPD。香港)が中国本土の北京に保有していた複合施設「北京盈科中心(パシフィックセンチュリープレイス)」を同じ香港のファンド、Gawキャピタルパートナーズ(基匯資本有限公司)に売却する。売却額は72億香港ドル。

 

PCCWは香港経済界の大立者、李嘉誠氏の二男である李沢楷(リチャード・リー)氏が率いる。香港では李ファミリーの本土や香港からの撤退観測がくすぶるが、両社は連名で発した8日の公告で、「中国はアジアの経済成長の原動力であり、長期的な投資対象として最優先している」と指摘し、そうした見方を否定した。

 

北京盈科中心は各国の大使館街が近く、バーストリートの名で知られた三里屯(同市朝陽区)に位置し、オフィスや高級アパート、ショッピングモールの5棟などで構成されている。台湾系のデパートが撤退するなど、入居率が低迷していた。

 

10日付明報などによると、Gawキャピタルパートナーズはタイ華人系。香港を拠点に大陸などへの投資を活発化させている。